暴落

何と第3波目です。私が運用している暴落時に作動するシステムが、本日引け時点で再度いっせいにシグナルを出しました。前回大きく仕掛けたポジションの大半がまだ残っており、限られた資金量とはなりますが、既に手仕舞いした”空き枠”で、私は明日また一気に仕掛けます。

今回の暴落の大きな特徴、それは「反発が弱く、下落の角度が急である」ということに尽きます。

1回目2回目と仕掛けた当日に反発はするものの、すぐに再度の下落が始まります(念のためですが、明日反発すると申し上げるつもりは一切ありませんので!)。市場平均が大きく下げていても、保有銘柄の中にはストップ高する等、反発するものも散見され、一部は利食いができるのです。が、残りは再度の下落に巻き込まれ、現在は含み益のトレード/含み損のトレード、まちまちといった状態です。

投資資金全体の時価という点では、大きくプラスになることはありませんが、実は大きくマイナスにもなっていません。もちろん現在はドローダウンの最中にありますが、想定している最大ドローダウンはまだはるか先ですし、追証はさらにその先にあります。徹底的に資金管理を最適化しているのが効いているのでしょう。自身が未熟だったせいもありますが、リーマンショックの時の方が下落はきつく感じました。

リーマンショックとコロナウィルス

リーマンショックでは、CDOと呼ばれる証券化商品が「ウィルス」にあたるでしょうか。このウィルスは世界中の金融機関に感染し、金融機関が過度にレバレッジのかかった資産を保有することを正当化してしまいました。「サブプライムのようなリスク資産を1つ持つのは危険だが、山ほど細切れにしてミンチのようにすれば安全なので、レバレッジをかけても大丈夫」というアホらしさです。「相関性の低い資産を組み合わせるならまだしも、似たようなサブプライム商品を複数組み合わせても安定しないんじゃないの?」という当たり前の疑問より、金融工学の名の下に、おそらく金融商品を売買したこともない学者による研究結果が信じられたのです。リーマンショックにおいて、サブプライムの毀損はキッカケに過ぎません。単にサブプライムローンが毀損しただけで、あれ程の混乱が起きるはずがないのです。が、CDOによって大きくレバレッジがかかっていたために、逆回転による資産の毀損も強烈で、しかも欧米の金融機関が一気にこの影響を受けたために、最終的に信用収縮にまで発展しました。供給サイドの混乱によって生じた、典型的な金融危機です。

一方、今回の市場の下落は、コロナウィルスが引き金になったことを疑う方はさすがにいないでしょう。コロナウィルスは企業の生産活動や個人の消費活動に影響を及ぼします。つまり、直接的な混乱はあくまで需要サイドで起きることになります。又、リーマンショック以降、米国の金融機関は全てFRBの傘下に入り、以前のように無茶苦茶なレバレッジをかけられるプレイヤがそもそも存在しません。よって、リーマン級の金融危機が起こることはまずないでしょう。どこかの国が金融危機でもないのに無茶苦茶な金融緩和を実行し、儲け口を失った金融機関が妙な不動産投資に組んだフルローンが…なんてことはありそうですが、その程度です(笑)。

今回の混乱が金融危機につながるとすれば、コロナウィルスにさらに何か別の要因が重なった時でしょう。コロナウィルスをキッカケにした混乱を増幅させる何か、リーマンショックの時の「CDO」にあたる何かが。思い当たるとすればただ1つ。アベノミクスです。

「アベノミクス」に感染している日本銀行

今回の下落の「急な角度」、アベノミクスに一因があるんじゃないか、と私は半ば本気で妄想しています。政府、日銀、マスメディアが何と言おうが、このブログで何度かコメントしている通り、日本はドーピングによって株式市場だけは上昇しているものの、残念ながら実態経済はボロボロです。単純に数字を追いかければ分かるこの事実を、百戦錬磨の世界の投資家が分かっていないはずがないのですよ。つまり、この乖離はいつか必ず修正されます。

  • その”終わりの始まり”を世界の投資家が意識し始めたのではないか
  • もはや日銀とGPIF以外に腰の据わった買い手が日本の株式市場にはいないのではないか
  • さらに、その日銀やGPIFも、いよいよ含み損問題が現実的になってきた…

コロナウィルスがキッカケとなった市場の下落が、「アベノミクス」によって大量に株式などという不安定な資産を保有した中央銀行の信用問題につながり…という最悪シナリオを突き進んで、初めて金融危機という可能性が出てきます。今回、株安と共に円安も進んでいますね。いわば「日本売り」という訳ですが、これは偶然でしょうか?中央銀行が株式投資で損失を出すような国の通貨が強くなるはずがない訳ですが…。

私の妄想に終わることを願っていますし、実際金融危機にまで発展する可能性は小さいとは思います。が、「株式市場と実体経済の乖離解消」というテーマは、これから長期に渡って日本経済の重石になることでしょう。

という訳で、どれだけ角度が急であろうとも、残り少ない買い手として、微力ながら頑張りたいと思います(笑)。自身が生き残っている限り、ですが。
と同時に、私はこのタイミングで米国株もコツコツ仕入れています。もちろん、こちらは「日本売り」に備えたポジションということになり、長期保有するつもりです。