プレミアム付商品券とは

5,000円の商品券を買うと、6,000円とか6,500円分使えるというアレです。
北海道を旅して元気をもらっている中で、唯一「相変わらずだな~」と残念な気持ちになったのが、こういった税金の無駄使いでした。無駄遣いしているという認識があればまだマシなのかもしれません。これで消費が拡大して地域が発展する、なんて本気で思っているとしたら…。

実際、我々は現地でこの施策を知ることになります。そして、この商品券を使ってウニ丼を美味しく頂きました。
又、我々が食べている最中、家族連れが入ってきました。店内でこの施策を見つけたお父さん、「商品券買ってくる!」と言い残し、港に向かって走り出しました(実話ですよ)。

なんだ、使ってるじゃないかと言われるかもしれませんが、その通りです。使わないと損ですから。しかし、この商品券、果たして地域の発展に役立っているでしょうか???

商品券がなくても、我々も家族連れも、北海道を訪問したし、ウニ丼を食べました。たまたま現地で施策を知って割引券をもらった訳です。安くできるならそっちの方がいいですね。
ただ、地域振興につながるためには、新しい消費を起こさねばなりません。この商品券があるから北海道を訪問しよう、ウニ丼を食べようと思う人が出てこないといけない訳です。一方、既に消費が決まっている人に対して価格を下げるのは単なる値引きです
マーケティングの経験がある方ならお分かりでしょう。値引きは簡単ですが、新たな消費を起こすというのは並大抵のことではありません。

この値引きの原資も、商品券をお客さんに販売したり店舗に換金したりする運用コストも、全て皆様の税金です。ありがたい施策でも何でもなく、その分税金下げてくれという話ですね。
まだ救いがあると思ったのは、アンケートに「この商品券があることで、当初予定になかった買物をしましたか?」という質問があったことです。気にはしているみたいですが、こんな壮大な実験をしなくても、ちょっとマーケティング経験者に聞くだけで、答えはすぐ出ますけどね。

我が淡路島は…

淡路島の家に帰ってきてポストを開けたら、こんなものが…。
プレミアム付商品券

う~ん、残念。日本全国、どこも思考停止状態なのでしょうか。

日本の未来につながらない公共投資

年金財源がないとか言って「税と社会保障の一体改革」という名の下に消費税を上げた訳ですが、社会保障の見直しなど当然行われず、こういった無駄遣いの原資となっています。

そもそも、国立競技場の件といい、海外への様々な支援といい、日本の財政が危ないという話(デマ?)と矛盾すると思いませんか?
以前も書いた通り、日本の財政が危ないなんてのは嘘です。ただ、税金を上げるためには年金を人質にするのが手っ取り早いので、日本の財政の悪く見える数字だけをピックアップして流しているのでしょう。でもこんな無駄遣いばかりしていたら、いつか本当に破綻します。

日本の未来に資する投資をしてくれるならもう少し前向きに税金を払えるんですが、やっぱりお金を持たせてはいけない人たちだと思ってしまうのです。