まさかYahooニュースになるとは思いませんでした。
このネタ、触れようか触れまいか迷っていたのですが、触れることにします。

私が実際に乗船した際の記事はこちら
この記事の中で、私はあえて辛辣な表現も使わせて頂いたんですが、その酷さが誰の目にも明らかになったのではないでしょうか。行政の大好きなオリンピックまでは死んでも続けるのかと思ってましたが、わずか1年で6,000万円の補助金が大阪湾に沈んでいきました…。

淡路島の3市は補助金を出したのに強く反発…とありますが、これ、運航休止が正解ですよね。だって、需要がないんだから。客はいない、事業者は赤字を垂れ流す、続けても誰も幸せになりません。
又、淡路島の3市はまるで被害者のように書かれていますが、淡路島民なら誰もが懐疑的な事業に税金をつぎこみ、企業に赤字まで背負わせた彼らこそ最大の加害者です。が、きっと誰も責任をとることはないでしょう。結果責任を曖昧にすることにかけては、彼らはプロフェッショナルであります。

どうして関空との航路をつくるだけでインバウンドの客が増えると思ったのか、私には全く理解できません。淡路島は東に大阪湾(関空)、西に瀬戸内海が広がります。むしろ瀬戸内海側に航路を整備し、瀬戸内観光の拠点として淡路島を位置づけた方がまだ可能性があるんじゃないですかね。実際、四国の高松は明らかにそういったポジションを狙っています。
皆さんは旅行を計画する際、船があるから、バスがあるからといって、関心のない場所に観光に向かいますか?逆に興味のある場所であれば、どれだけ移動が不便でも、足を運ぶのではないですか?
今から淡路島が高松に追いつく手もなくはない気がしますが、これ以上書くのはやめておきます。私は船のビジネスは全くの素人ですし、読者に行政関係者もいらっしゃるようで、万が一にも妙な行政案件につながったら嫌なので(笑)。本質を捉えず、ビジネスの真似事をしても成功することはありません。

今、淡路島では市役所の新庁舎が建ち、兵庫県の県民局総合庁舎も新庁舎が建ち、島のあちこちに妙な施設が建ち、地方自治体はまさにこの世の春を謳歌しています。お金は余って仕方ないらしいですよ。まさに地方自治体創生。残念ながら地方創生ではありません。本当に意味のあることなら(=地方に利益をもたらすものなら)、6,000万でも6億でも60億でも使えばいいんですけどね。つくづく行政にないのは金ではなく、もっと別のモノだと感じます。
移住してよく分かりましたが、地域活性化の名の下に、こういった残念な取組みが淡路島に限らず日本中で行われているのです。

一方でネットを検索していると、地方発の面白そうな取り組みもチラホラと…。そして、そういった取り組みには、逆に補助金の入り込む隙間はないようです。ビジネスマンがリスクをとり、自然と民間資金が集まって、結果責任を負う人も明確です。10年後、一言に地方と言っても、場所によって経済の活性度には大きな差が出ているのではないでしょうか。