Amazonが公開した動画を見て、私は衝撃を受けました。
AI食料品店”Amazon Go”の登場です。2017年にシアトルで開店予定とか。

これまでAIのインパクトがあまり具体的に想像できなかった私ですが、これはスゴイ。入口でスマホで認証した後、店内の映像をAIが監視して誰が何を買ったのかを追跡する、という仕組みなんだと思います。商品にタグをつける必要も、レジに人を配置する必要もなし。まさにイノベーションであります。

あのAmazonのことです。シアトルのコンセプトストアで終わることはまずないでしょう。アメリカ全土に広がり、近い将来、ほぼ間違いなく日本にもやって来ると思います。だって店舗が増えれば増える程、Amazon有利になる仕組みですよね、これ。AIの運用コスト(固定費)は莫大と言われますが、多くの店舗によってシェアされて人件費を下回った瞬間、Amazonは大きな競争力を手中にします。日本の小売は既に周回遅れ、しかも追いつこうにもお客様のクレジットカード情報さえ持ち切れていません。日本の小売、特に汎用品を扱う大手は相当ヤバいんじゃないでしょうか。そして、レジ打ちのような単純労働者の雇用は今後ますます厳しくなっていくでしょう。ただし、単純なモノ売りを越えた付加価値のある店舗にとっては、大手にとられていた市場に乗り込むチャンスとなるかもしれません。「汎用品を扱う既存大手-Amazon=?」の解を探すという訳です(笑)。

日本政府はカジノなどという古臭いビジネスにご執心のようですが、私にはカジノビジネスに将来性があるとは思えません。ラスベガスやマカオのカジノビジネスの現状をどう考えているんでしょうか…。将来が想像できるアメリカのニュースと比較すると、暗澹たる思いになります。
金融緩和、財政出動、オリンピックやカジノに代表されるハコモノ建築…、今の政権の経済政策は、高度経済成長期から未だに発想の転換すらできないオッサンとジーサンの匂いしかしません。私も十分オッサンですけど(笑)。
オリンピックやカジノに夢を持てる若者が日本に果たしてどれだけいるんでしょうか。妙なハコモノを押し付けられてもねえ。本当に興味のある方は別にして、特に若い方はこういった投資(ヒト、モノ、カネ)からは距離を置くことをオススメします。

やっぱりアメリカなのかなあ。