早いもので、今年も残すところ後わずかとなりました。個人的には、いつもにも増して、今年はあっという間に過ぎていった気がします。例によって一年を振り返り、年内最後の記事としたいと思います。

私個人にとっての2020年は、何といってもここ数年取り組んできたWebサービスをシストレWebとしてLaunchにまでこぎつけた年となりました。コロナ禍の影響も多少は受けているものの、おそらくこのブログをご覧になっている多くの方々の比ではないでしょう。文句を言っていい身分ではないと自覚しています。

今年は、完成したプログラムを実際にインターネット上で運用する環境を構築することが大きなテーマでした。そして、PaaSやIaaSといったクラウドサービスを、自分自身の手で触ってみることからスタートした訳ですが、大げさでなく衝撃を受けました。ブラウザ画面をポチポチしているだけで、世界のとある場所に自身の環境が構築され、デプロイはもちろん、バックアップやもろもろの監視ツールも既に用意されており、簡単に導入できてしまいました。プログラムを動かすだけならば、実はもっと早く完成していたのです。

ただ、せっかく作るならば、この分野では誰にも負けないものを作らなければ意味がありません。エンジニアとして処理性能を追求したり、ビジネスマンとして今後の展開を見据えてコスト構造を想定内に抑える工夫を加えたり、といった作業で時間が過ぎていきました。そして、こういった細かな動作を追究する過程でも、例によって会社員時代の戦友が力を貸してくれました。昨年も書いたような気がしますが、会社員としての経験が今の私の大きな力となっています。

ひと昔前ならば○千万円かかることもあり得た環境が、クラウドサービスを使って構築した結果、初期投資はほとんどありませんし、月額費用も大半を変動費化できました。すごい時代になったものです。たとえ大きな資本が手元になくても、アイディア、そして持続する意思さえあれば、簡単に実現できてしまいます。少なくともITビジネスにおいては、「お金がない」という言い訳はもはや通用しないと思います。「何か自分自身で成し遂げたい」と考えるような方にとって、これから益々面白い時代が到来することでしょう。

今という時代の恩恵に感謝する一方、私にはもう一つ別の感情がふつふつと湧き出てきました。それは、自らの小ささを思い知ったというような、どちらかというと負の感情です。今回私が触ったクラウドサービスは全て米国企業のものですが、実際にサービスを触っていると、

  • よくここまでやり切ったな…
  • こんなのがボタン一つでできるの?
  • どうやって実現しているんだろう???

といった感想を持つことが一度や二度ではありません。私は会社員時代、こういった業界で仕事をしていましたが、ここまでの大きさで物事をとらえ、ビジョンを描き、行動に移すことはありませんでした。私自身も日本企業も競争のリングに上がることすらできていない訳で、完敗であります。正直、もはや同じ人間業とは思えないレベルなんです(笑)。

今の私は、こういったクラウドサービスと競争する必要はありません。徹底的に利用する側に回り、自身のビジネスを作り上げていこうと決意を新たにした次第です。まだまだ一歩目を歩み始めたところですが、私の頭の中には、今後の進め方としていくつかの選択肢があり、妄想だけは大きなものを持っています(笑)。いずれにしろ、今は会員の皆様から直接頂く声がありますので、そちらを道しるべとさせて頂き、一歩一歩前に進み、間違えたと思ったら元に戻り、少しずつ前進を継続して参ります。
以前ならば、一足飛びに大きなことをやってやろうと思っていましたが、会社員時代の経験もあり、今は確実な一歩の方が好みです。年をとったせいかもしれませんけどね。実際、野心というか、ハングリーさというか、ギラギラしたものは随分減ったような気がしています。

今後世の中はまだまだ変化し、安定的な雇用は確実に減っていくでしょう。さらに、コロナ禍がその速度を速めています。世の中の会社経営者は今貴重な実験をしているという考え方もできる訳で、仮にコロナが収束したとしても、雇用環境が元に戻る可能性は低いと私は思います。厳しい時代と捉えることは簡単ですが、外に目を向ければ多くのチャンスが転がっているのも事実です。人によっては、これほど面白い時代もないのではないでしょうか。

このブログは、そんな今の時代を面白く生きる方のお役に立つブログでありたいと思っています。トレードの話に加え、もろもろコンテンツを追加することも計画しておりますので、引き続きよろしくお願い致します。

それでは皆様、良いお年をお迎え下さいませ。