東芝の上場維持が決まりましたね。
東芝には個人的に何の恨みもありませんし、友人も勤めていますが、粉飾決算に始まり、まともに決算の開示さえできなかった企業です。相当不自然な沙汰というしかありません。
東京電力も同じでしたが、この国では国策企業は上場廃止にさえならないということなのでしょう。そして、マスメディアは大スポンサー様に遠慮して、”不適切会計”などという妙な表現を使い続け、この不自然なお沙汰を大々的に批判することもしないようです。

上場廃止は決してその企業がなくなるということではありません。うまくすれば、現在の株主と経営者に一端責任をとらせて組織の立てつけを一新し、新たな事業計画を立て、新たな株主と経営者の下で企業を再建するチャンスにもなり得ます。元サラリーマンとして思うのは、「部長以上全員クビ」くらいやらないと、こういう組織は立ち直らないと思いますけどね。
今回の上場維持で、誰も責任をとらないまま、東芝は事業を継続することになります。半導体事業売却をはじめ、この会社はまだまだ難問が山積みです。従業員や東芝製品を愛しているお客様にまで目を向けると、むしろ不幸な決定かもしれません。これを機会に、無責任なオッサン共を一掃することだってできたのに!(笑)そして、そんなトップが君臨している大企業をどれだけ保護したところで、日本経済が強くなることは絶対にありません。

“無責任なオッサン”に囲まれて仕事をしなければならない若手には心から同情します。改めて、自分自身の成長を考え、大企業を辞めたことは正解だったと感じたくらいです。私が勤めていた会社は、少なくとも粉飾決算のようなことはしないと信じてますけどね。

批評だけでは面白くないと思うので、トレードネタも1つ。
東芝は氷山の一角、大企業の不祥事はまだまだ続くようで、次は5406神戸製鋼所です(笑)。
自身のトレードシステムで逆張りシグナルが出たので、私は機械的に仕掛け、現在まだ保有中です。割と成績のいいシステムでの仕掛けなのですが、どうなりますか(決して推奨している訳ではありません)。

不祥事、不自然な事後のお沙汰…。日本の株式市場で勝負するなら、やはり短期トレードの方が理にかなっているのではないでしょうか?
少なくとも私自身は、日本株への長期投資なんて考えられません。私の年金資金は(もちろん皆さんのも)、GPIFを通して強制的に日本株式に投資させられている訳ですが、本当にやめて頂きたい。
長期投資を考えたい方には、米国市場がオススメです。妙な政治に巻き込まれることなく、極めて合理的に分析、判断、投資できる環境があります。