インド亜大陸最南端に位置するカニャークマリ。アラビア海、インド洋、ベンガル湾と3つの海が合流する地とも呼ばれ、ヒンドゥー教徒にとっての聖地の一つです。旅も後半に入っていた私は、海を見ながらのんびりくつろごうと、マドゥライからバスに乗り、この町にやってきました。

カニャークマリ1ガート(沐浴場)

町に到着後、すぐに海を見るべくガートと呼ばれる沐浴場に足を運びました。ちょうど夕日を見ようと人が集まっていたタイミングで、皆さん思い思いにくつろいでおり、一人旅の私もすんなり入っていけました。

カニャークマリ2このガートには、食べ物や衣料を売る屋台、子供のための遊具や乗馬などもあります。日が沈み、夜になっても多くの人で賑わい、とてもいい雰囲気です。

カニャークマリ3もう20年近く前になりますが、北インドを旅した際に聖地バラナシを訪れ、ガンジス川沿いのガートに行ったことがあります。すぐそばに火葬場があったり、現地の方が洗濯していたり、当時の私には衝撃的でした。一方、カニャークマリのガートは青い海。私もインド人に交じって沐浴して参りました。

Kanyakumari夕日

アラビア海に沈む夕日。少し雲がありましたが、それでも海に沈みゆく夕日というのは美しいものですね。移動の疲れも吹き飛びました。

カニャークマリ5朝日

聖地カニャークマリでは、海に沈んだ太陽が、翌日また海から昇ります。朝まだ暗いうちに起き、朝日を見ようとガートそばの海岸へ行くと、既にインド人がたくさん集まっていました。

カニャークマリ日の出雲にもジャマされず、海からきれいな朝日が昇ってきました。皆大喜び。なぜか近くの地理を私に質問してくるインド人がいたり、朝日を待つ方々の間には、ちょっとした一体感がありました(笑)。

カニャークマリ7カニャークマリの町並み

インドらしい喧騒があるものの、海に近いカニャークマリの町は開放的でどこかのんびりしています。

カニャークマリ8ヴィヴェーカーナンダ岩とティルヴァッルヴァル像

カニャークマリの海岸のすぐそばに2つの岩が浮かんでいます。ヒンドゥー教の宗教家が瞑想した場所で記念館が建っているヴィヴェーカーナンダ岩と、古代タミルの詩人ティルヴァッルヴァル像。ボートに乗ってこれらの岩に立ち寄ることができます。

カニャークマリ9ティルヴァッルヴァル像側から見たヴィヴェーカーナンダ岩。岩の上に建っている記念館の中に入ることもできます。海も空も青くてきれいだし、気持ちのいい船旅となりました。

カニャークマリ10ビールを飲みにBarへ

カニャークマリに戻った後、どうしてもビールが飲みたくなった私はBarを探すことに。カニャークマリでビールが飲めるお店が1件だけHotel Sea Viewにあります。店内は薄暗いし、お客さんは誰もいないし、最初はぼったくりかと思いましたが(笑)、ビールを注文すると豆や野菜、果物等のオツマミも出してくれました。もちろん、最高に美味かったです!