本日夕刻、ABCテレビのキャストという番組内で、「会社辞め自由な生き方」というタイトルで私の独立生活が放送されました。結構ニッチなテーマだと思うので、どんなコンテンツが出来上がるのか、実はとても楽しみにしていました。スタッフの方々と半日一緒に過ごさせて頂く中で私がお話した内容を、限られた時間内に上手にまとめて頂き、さすがプロが作られたコンテンツだなと感心した次第です。
登山にまでお付き合い頂き、ありがとうございました!>スタッフの皆様

さて、私が経済的自立という意味でのFIRE(Financial Independence, Retire Early)という言葉を知ったのは、実はごく最近のことです。少なくとも、私が会社員としてキャリアをスタートさせた時にはなかった言葉でして、経済的自立を本気で目指そうとする方が少しずつ増えているのかもしれませんね。今回の投稿では、私がFIREについて感じていることを、思うがままに書いてみたいと思います。

前向きなFIRE

自ら積極的に経済的自立に取り組まれる方が少しずつ増えているのは、

その手段がたくさん出てきた

ことと無縁ではない気がします。ハッキリ言って、10年前に比べれば天国であります(笑)。
私の場合は、株式投資とIT(Webサービス)ということになりますが、周りを見渡してみると、不動産投資で経済的自立の基盤を築いた方も多いです。

そして、株式投資一つとっても、そのスタイルは千差万別です。お小遣いというレベルを超えて、本気で経済的自立を目指されている方には、「株式投資で何を目指すか?」その成功の形を具体的にイメージすることを強くおススメします。

  • 短期間で大金を稼ぐ(=ストックを作る)

ことをイメージされる方が多いのかもしれませんが、株式投資の成功パターンは決してそれだけではありません。ネット証券の台頭によって手数料が下がり、様々な分析ツールがあふれていることと関係しているのですが、やりようによっては、

  • 長期に渡って安定収入を作り出す(=フローを作る)

こともできるのはご存知であった方がいいでしょう。最初のうちは誰しもが試行錯誤することになりますが、早いうちに具体的なゴールを設定された方がいいです。そのゴールの設定の仕方によって、実際の投資の在り方はかなり変わってくるはずです。

又、ITの進化もすさまじいものがあります。スマホの普及により、今では多くの人が四六時中ネットにつながった状態にあります。さらに、大した設備投資を行わずとも、

  • アプリやサービスを立ち上げる
  • Youtubeを活用して自らの放送局を持つ

ことが個人で簡単にできてしまうのが今という時代です。もちろん、「何がしかのアイデア」と「やりきる力」は必要になりますが、10年前には想像すらできませんでした。正直、若い方が羨ましいです(笑)。私は少々時間をかけすぎたかもしれないので。

後ろ向きのFIRE

もう1つ、FIREという言葉が出てきたのは、前向きでないFIRE、文字通り”クビ”という意味でのFIREが、身近なこととして認識されてきたのではないか…、とも思うのです。つまり、

雇用の不安定化が止まらない

ことも関係しているのではないかと。学校を卒業して会社に入社し、定年まで勤めあげ、年金で老後を暮らす、というライフプランを持っている方は、もはや少ないのではないでしょうか?

私はもうアラフィフと呼ばれる年齢ですが、同世代の友人の中には、最近実質的に会社をクビになったり、それに近い状態にある人が普通にいます。「気分転換に淡路島に行っていいか?」と声がかかるくらいでして(笑)。必ずしも、勤めているのが競争の激しい外資企業という訳ではありません。規制に守られた国内企業であっても、です。これまでは「私の世代は逃げ切れるのかな」と考えていましたが、もはやそれも難しくなってきているのかもしれません。

日本は輸出国家ではなく、極めて内向きな内需国家です
つまり、多くの日本企業は国内需要で食べている訳ですが、その国内需要はこれから確実に縮んでいきます。人口減少と消費増税によって。これほど確実な経済予測はありません(笑)。
つまり、多くの方が、自らの意思とは関係なく、

  • 壮大な椅子取りゲームに巻き込まれる

ことになります。

特に国内市場をターゲットにして、汎用商材を供給しているような企業には、未来は厳しいものになるでしょう。安価な代替品を持ってやってくる外資と価格競争をして、日本企業が勝てるはずがないのですから。ただし、この逆をしている企業ならば、椅子取りゲームに巻き込まれずに済むかもしれません。

  • 付加価値の高い商材
  • 海外市場

がキーワードです。ただ、言葉にするのは簡単ですが、実際に成し遂げるのは生半可なことではありません(会社員時代の私自身の経験でもあります)。

つまり、個人にはこれまでにない多くの可能性がある一方で、多くの企業にはこれから避けられない試練がやってくる、と私は考えています。もう10年経ったら、どんな世の中になっているでしょうか。もしかしたら、大企業が”恐竜”のように語られている…かもしれません(笑)。

積極的に経済的自立を求めていない方も、保険という意味で、会社の外側にも生きる道を作っておかれた方がいいように思えてなりません。もし、その保険の世話にならずに済むようなら、会社員ライフを満喫すればいいのですから。