バンガロールから夜行バスに乗ってやってきたのが、このハンピです。
今は田舎の静かな村となっていますが、かつて南インド全域を支配したヒンドゥー王朝の首都だった地で、世界遺産にも登録されています。旅人からの評判がとても良い地でもあり、いつか訪れてみたいと思っていたのですが、今回ようやく念願がかないました。
辺りにゴロゴロ転がっている巨岩、ヒンドゥー王朝のかつての繁栄を物語る遺跡、現代を生きるインド人の日常生活、そして村に流れるのどかな空気…、不思議な調和が魅力的で、長居する旅人が多いのも分かる気がします。

巨岩巨岩

ハンピに近づくにつれて、巨岩がゴロゴロ転がっている何とも奇妙な景色が現れます。地球にはまだこんな所があったんですね…。
写真はマータンガ丘というこれまた巨岩が積み上がってできた丘の上から撮影したものです。景色が美しく、ハンピ滞在中の私のお気に入りポイントで、夕暮れ時には旅行者が続々と集まってきました。

巨岩と遺跡めぐりハンピを散策していると、人の手によって作られた遺跡とこの巨岩が奇妙に調和した景色に出くわすことがあります。この村では、自然と人間は一体となっているのかもしれません。

ヴィルーパークシャ寺院ヴィルーパークシャ寺院

ハンピの寺院はその多くが遺跡となっていますが、ハンピ村のすぐそばにあるこのヴィルーパークシャ寺院は現役の寺院で、観光客だけでなく多くの巡礼者で賑わっていました。
外国人観光客も中に入って、お祈りしたり、古い壁画や彫刻を見学したりできます。

象と参拝者又、この寺院には象がいて、参拝者の頭を撫でてくれます。私が訪れた時、ちょうどインド人の参拝客が撫でてもらっていました。猿もたくさん住みついているようで、あちこちでくつろいでいましたよ。

ガネーシャ像ガネーシャ像

ヴィルーパークシャ寺院を見下ろす岩山の上にある小さな寺院群で見つけました。建物壁面の彫刻などではよく見かけるんですが、ここまで大きな石像ははじめて観ました。
ガネーシャは象の頭を持ったヒンドゥー教の神様。ヒンドゥー教2大神にも数えられる破壊の神シヴァの長男で、商売や学問の神とされています。しっかりお祈りしておきました(笑)。

ヴィッタラ寺院ヴィッタラ寺院

かつて南インド全域を支配したヴィジャヤナガラ様式の最高傑作といわれる寺院で、ハンピ観光のハイライトと言えるでしょう。寺院正面の入口を入ると、最初に目に飛び込んできたのがこの山車型のユニークな祠堂です。

ヴィッタラ寺院2こちらはメインの聖堂につながる前室の内部。柱の一本一本に精緻な彫刻が施され、美しいの一言…。たたくとそれぞれ異なった音が鳴ることからミュージックストーンとも呼ばれています。

王宮地区王宮地区

現在のハンピ村から少し離れた場所に、王国の中心だった地があります。今ではすっかり破壊されていますが、かつての繁栄を物語る宮廷等の遺跡が所々に残っています。写真は宮廷の女性のために設けられたエリアに建つロータス・マハル。ヒンドゥーとイスラムの建築様式が融合した建物です。

のどかな村のどかな村

遺跡巡りに疲れたら、私はハンピ村周辺をよく散策しました。インド人の日常生活を垣間見たり、カフェで休憩したり。しつこい客引きは皆無で、村を流れる空気はのどかそのものです。

一寸法師?ハンピを流れる川でこんな船を見ました。まるで一寸法師(笑)。しばらく眺めていたんですが、どうやら川に網をしかけて漁をされているようでした。
渡し船もあって宿の人から「最終に乗り遅れないようにね」と注意されていたんですが、私が訪れた時は水量が少なく、皆さん石をつたって対岸に渡っていました。

カフェ所々にこんな感じのカフェがあって、皆さん思い思いにくつろいでいます。私も昼間の暑い時間帯はカフェに行ってランチを食べたり、冷たい飲み物でのどを潤したり。WiFiも使わせてくれて、のんびりした時間を過ごすことができます。