私がこのインド旅行でハンピの次に楽しみにしていたのがマドゥライです。
目的はミーナークシ寺院。創建は8世紀にまで遡り、今でも毎日1万人以上もの巡礼者が訪れる現役の寺院です。東西南北に4つの塔門を持ち、その壁面を埋め尽くす色とりどりに塗られた精緻な彫刻は圧巻。バックパッカーだった頃から本で読んだり写真で見たりして、いつか実際に見てみたいと思っていたのですが、ようやく実現しました。
ちなみに、世界遺産ではありません。何でもインド人がこうしてド派手とも言える色に塗るのが、世界遺産の保存の考え方に合わないとか…。現地の方にすれば知ったこっちゃないでしょう(笑)。本当に素晴らしい寺院なので、無理に世界遺産になろうとせず、今のままであって欲しいと思います。

マドゥライ街並マドゥライの町並み

ミーナークシ寺院を中心とした旧市街は、全体が大きなバザールのよう。けたたましくクラクションを鳴らしながら走る車やリキシャ、巡礼者や私のような観光客、現地に住んでいる方、牛や犬…、それぞれが思い思いに行き交います。うるさいし埃っぽいんですが、そんな混沌とした世界に身を委ねるのが楽しく、私は滞在中散歩ばかりしていました。

ミーナークシ―寺院ミーナークシ寺院

ミーナークシ寺院が見えてきました。目の前にカラフルな大きな塔門が現れた時、ちょっと感動でした。来てよかった!

ミーナークシ―寺院2大きな塔門の全体を写真に収めてみました。寺院の東西南北にこの塔門が建っています。色とりどりに塗られた精緻な壁面彫刻は、これまでに見たインドの寺院のものとは全くの別物です。

ミーナークシ―寺院3壁面をびっしり埋めているのは、神話に出てくる神様や怪物、動物の像。ちゃんと1つ1つの像に合った色に塗られていて、その作業を想像すると気が遠くなります。

ミーナークシ―寺院4ド派手とも言える色使いですが、私は美しいと感じました。彫刻が生き生きとして見え、面白い像を探しながら眺めているだけでも楽しいです。

千柱堂ミーナークシ寺院は内部の見学も可能です。カメラは持込禁止で入口で預けないといけないんですが、スマホは持込OKで、インドの方々は普通に写真撮ってました。不思議です…。
こちらは千柱堂。彫刻が施された柱が立ち並び、奥に破壊の神シヴァのブロンズ像があります。

ミーナークシ―寺院6千柱堂を出て、ナンディ像(シヴァ神が乗り物にしている牡牛)がある隣のホールへ。巡礼者と思われる方々が懸命に祈りを捧げていました。
さらに先へ進むと2つの神殿があるのですが、ヒンドゥー教徒でない私が入れるのはここまで。神殿には次から次へと巡礼者が入っていき、すごい行列ができていました。比べるものではないと思いますが、ディズニーランド並です(笑)。

ミーナークシ―寺院7ホールを出ると、「黄金のハスのタンク」と呼ばれる池があり、巡礼を終えたインド人が思い思いにくつろいでいました。
寺院の名前にもなっているミーナークシは、元来は「魚の目を持つ女神」と呼ばれる地元の守護神だったそうです。ところが、ヒンドゥー教の勢力拡大と共にシヴァと結婚させられたのだとか。同時に、ミーナークシの夫であった土着の神は、夫でなく兄となってしまいました(笑)。

ミーナークシ―寺院6ライトアップされた夜のミーナークシ寺院。Surya Veg Restaurantsという屋上レストランから見ることができます。
又、ミーナークシ寺院の周りを散歩していると、みやげ物屋さんから声をかけられ、そちらの店の屋上からもミーナークシ寺院を眺めることができました。

マドゥライ街並2ミーナークシ寺院のライトアップをそばで見てみようと、夜の町を散歩。昼間に比べれば人は少なく、そのかわりに牛が活動してました。食事中なんだと思いますが、突然出くわしたのでビックリ。
マドゥライの旧市街、今でも思い出深い地です。