ハンピ滞在を終えた後、夜行列車とバスを使ってマドゥライという街まで2泊3日の大移動。途中、マイソールとタンジャーヴールに立ち寄りました。
マイソールはインド独立までマイソール藩王国の都だった街で、今でもバンガロールに次ぐカルナータカ州第2の都市です。一方のタンジャーヴールは今では地方都市に過ぎませんが、過去いくつもの王朝が首都と定めた地で、チョーラ朝の最高傑作と言われるブリハディーシュワラ寺院(世界遺産)があります。
移動続きで疲れましたが、夜行列車は比較的快適でよく眠れますし、鉄道やバスに乗っていると自然と現地の方々とのコミュニケーションも生まれるのがいいところです。

インド鉄道1インドの鉄道

広大なインド大陸を周る上で、鉄道はとても便利です。そこそこ快適で、値段もリーズナブル。以前は現地でチケットを買うのが非常に面倒だったんですが、今では日本から事前手配可能です。私はシゲタトラベルという代理店を利用しましたが、やりとりもスムーズでした。こちらで鉄道のルートや時刻表を調べることもできます。インターネットって本当に素晴らしいです。
ネックは時間の遅れでしょうか。これまた以前に比べると大分マシになっているようですが、それでも遅れる時は遅れます。だってインドなんですから!ちなみに、写真のハンピ発21:30の列車が実際に駅に入ってきたのは23:00(笑)。駅で時間つぶしてたら、インド人から「ビール飲める店を近くに知ってるよ。飲みに行こうか?」って声かけられたくらいです。

インド鉄道2こちらは私が手配した2Aと呼ばれるエアコン付き2等寝台。昼間は下の座席に2名ずつ座り、寝る時は1人は上のベッドで、もう1人は下の座席をベッド仕様にして寝ます。1人1人にシーツ、毛布、枕が配られます。インド人と「もう寝る?」「まだいい」とか話しながら旅するのは楽しいですよ。
ちなみに、ハンピからマイソールまで536km、約12時間かけて移動した場合、この2Aというクラスの座席で2,000円ちょっとでした(代理店手数料を含めても3,000円かかっていません)。

インド鉄道3食事時になると、車掌さんがオーダーをとりにきてくれて、食堂車で調理した料理を席まで運んでくれます。写真はチキンのビリヤニ。隣にいたインド人がパナソニック勤務の方で英語がうまく、勧められて注文したんですが、これが旨かったんですよ。ビニールに入っているカレースープをかけて頂きます。あまりに気に入って、次の列車でもビリヤニを注文したんですが、微妙に味が違いました。列車によって味が変わるってのもインドっぽいです。

インド鉄道4食後はチャイを楽しみます。以前は素焼きのカップに入れてくれたんですが、紙カップに変わってました。素焼きのカップ、飲み終わったら窓から捨てて土にかえすというスグレモノで、結構好きだったんですけどね。
隣に写っているのは、街で買った干しブドウです。

マイソール宮殿マイソール宮殿

かつてのマイソール藩王の宮殿で、今でもマイソールのシンボルとなっています。外国人観光客だけでなくインド人観光客も多く見かけました。
内部も見学可能(写真撮影はNG)。豪華な宝物がたくさんありましたが、ヒンドゥーとイスラムが混じりあった建築様式そのものが独特なもので、個人的にはそちらの方に魅かれました。

デーヴァーラージ・マーケットデーヴァーラージ・マーケット

マイソールの市場。主に果物や野菜が売られています。マンゴーを買ったら、おばちゃんがアレコレと試食させてくれて、最後はブドウを少し頂いちゃいました。「写真撮って」と言われて撮ったのがこの写真。本人に見せたら「う~ん」って感じでしたけどね(笑)。
ちなみに、3月のマンゴーはまだ季節ではなかったみたいで、硬くて酸っぱくて最後まで食べられませんでした。現地では料理に使うみたいです。

ブリハディーシュワラ寺院ブリハディーシュワラ寺院

マイソールからさらに夜行列車に乗り、タンジャーヴールへ。目的はチョーラ建築の最高傑作と言われるこの寺院です(世界遺産)。ヒンドゥー教2大神のひとり、破壊の神シヴァを祀った寺院で、南インド最大の本殿、頂上にある重さ81tの単石の冠石、見事な壁面の彫刻等、見ごたえのある寺院でした。
入口で荷物を預かってくれるのもありがたかったです。

ナンディー像そして、ちょうど本殿に向き合う形で、インドで2番目に大きいという巨大なナンディ―像があります。ナンディ―とは破壊の神シヴァが乗り物にしている牡牛。このナンディ―像にも、多くのインド人が祈りを捧げていました。

インドバス1インドのバス

タンジャーヴールからマドゥライまではバスを利用しました。バス停には多くのバスが停まっていますが、大抵車掌さんが「マドゥライ、マドゥライ、マドゥライ~」とか行先を大声で連呼しているので、お目当てのバスを探すのはそんなに難しくないです。

インドバス2バス停には、こんな感じで売店があります。インド人に交じってチャイやスナックを買ってからバスに乗り込む訳ですが、このスナック、見た目から味を想像するのがかなり難しい。外観が似ていても、スパイシーなガンモドキっぽいもの、ほのかに甘いドーナツみたいなもの、味が全く違うんです(笑)。

インドバス3バスの中はこんな感じ。バス停で行先を連呼していた車掌さんがそのままバスに乗り、席まで来て切符を売ってくれます。
所々のバス停でとまると、客のインド人が乗り降りするのはもちろんですが、飲み物やスナックを売るインド人がバスに集まってきて、中にはバスの中まで入ってきて商売が始まり、一瞬騒がしくなります。が、出発すればまた静かな空間に逆戻り。そんな繰り返しを見ながら、タンジャーヴールからマドゥライまで約4時間のバス旅となりました。